Alfesta 宗の製作日記

最終更新日:2003.05.13.
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4月29日

<74式戦車>
74式戦車の制作です。工作は何の苦労もなくすらすらと進みました。
キャタピラやアンテナガードはディティールアップ・キットが発売されていますが、 今回はそれらを使用せずに自作、あるいは工夫してディティールアップを行ってみました。
まあ、予算の問題も大きいのですが...。
74式戦車
追加工作として砲塔後部の荷物ラックを真鍮線で追加工作。 これを装備すると実感が増しますね。
その中に入れる毛布類をティシュペーパーで作成。 木箱はM4シャーマンからトレード。
その他は、アンテナガードを真鍮線で追加、 操縦席ペリスコープを透明アクリル板で追加、 また、その前部にある半月状の板(いったいなんでしょう)をプラ板で追加。 車体前部のスキー板とストックはマスキングテープで括り付、 同様に赤外線投光装置もプラ板で投光部分に蓋をしたあと、 マスキングテープで括り付けました。
砲塔に2箇所ある搭乗員ハッチには衝撃防止のチェーンが付くので、 極小チェーンを追加。その他に、ヒットインジケーターのランプを 透明ランナーから自作、そのガードにはコードの芯材を使用しました。 キャタピラはキットのオリジナルの物です。
真中の転輪とキャタピラを密着させるために糸を使って結びました。 これで「たるみ」が表現できます。
塗装はMr.カラーの自衛隊色をそのまま使用。 部分的にドライブラシでハイライトを付けました。
その次に白塗装を行います。
実車を写真で見るとこの部分はハケで雑に塗っているようなので、 模型でもエアブラシではなく筆で塗装しました。
実車には水性塗料が使用されているらしく突起部分には摩擦によるハガレが見れるので、 模型でもそれらしく大雑把に行います。
さて、塗装を終わってみると、何とも白のコントラストが強すぎたようです。 ここは、もう少し暗くしてもよかったかもしれません。
やはり、冬季塗装は私には難しいです。
いよいよ次回はベースにかかります。


<三菱F-1>
キットはハセガワ製の築城基地50周年記念塗装機。
凸状のスジボリでベテラン模型を感じさせます。 また、各ディティールも省略された部分がありますが、 ストレート工作で組み立てました。唯一、実機のキャノピーはワンピース型なので ハセガワに部品請求して交換しました。
このあたりは、ハセガワさんに再考していただきたいところ。 デカール替えだけの安易な限定品ではなく、キット内に必要なパーツをきちんと揃えて欲しいものです。
現にワンピース・キャノピーはブルーインパルス仕様キットに同梱してあるのだから。 ユーザに余計な負担をかけないで欲しいです。
三菱F-1
さて、塗装です。
キットは3色迷彩の上から胴体前部から側面にかけて黄色と銀の帯が入っています。 帯はデカールが用意されていますが、3色迷彩の上からそのまま貼ると 透けてしまいそうです。よってここは、帯の部分に白で下塗りをしておき デカールをスキャンした紙を、デカールを貼る要領で両面テープで機体に貼ります。
デカールに比べて紙は厚みがあるので少し苦労しました。
あとは通常の3色迷彩を行います。
塗装してみてよくわかりましたが、この帯は3色迷彩の境目にかかるような デザインになっています。また、迷彩パターンはフリーハンドで行いました。 写真はここまでの状態です。
次に、極薄めたMr.カラー黒をパネルラインを中心にエアブラシで噴きます。
ここで注意することは、あまり濃く塗装し過ぎないことでしょうか。 やり過ぎると見た目がきつくなります。
あとは、パネルラインにエナメルの灰色を墨入れします。
あとはデカール貼りです。


5月9日

<三菱F-1>
さて、デカール貼りの前にもう少し機体表面を仕上げます。
三菱F-1 表面の仕上げ
まずは2000番のペーパーで帯の下地の段差を丁寧に取ります。 また、迷彩塗装した一部に表面の荒れが残っていたので、 その部分も軽くならしておきます。
次にデカールの貼りをよくするためと シルバリング防止のために、 エアブラシでクリアーを軽く吹きます。
その後、パネルラインを中心にMr.黒を極薄めたもので陰をつけます。 こうすることにより、少し重みを感じさせる機体になったと思いますが どうでしょうか。
前回の制作記で既に薄めた黒を吹いていますが、正しくは今回の方法で行いました。訂正します。
さて、私の好きなデカール貼りに入ります。
いつも気をつけることですが、デカール周辺のニスはギリギリまで カットしておきます。また、水に漬けすぎて糊を薄めないことです。
あとはデカールを定位置に持っていき綿棒で水分を切り、マークソフターで定着させます。 マークソフター定着中はデカールが切れやすいので注意します。
さて、日本機を作るときに頭を悩ませるのが「日の丸」です。 特に下地の白がほとんど透けるので、対策が必要です。
デカール貼りの前に、手持ちのサークルカッターで 日の丸をマスキングしようと思いましたが、このスケールでは小さすぎて うまくカットできませんでした。
そこで、手持ちの「日の丸」を下に貼ってから キットの「日の丸」を貼りました。
「日の丸」の2段重ねですね。

帯は下地に白を塗装していたおかげで迷彩の下地が透けて見えません。 苦労した甲斐がありました。
また、コーションデータはF-4やF-15と比べると非常に少ないので拍子抜けします。
プラッツより別売コーションデカールも発売されているので、次回はこれも使おうと思います。
三菱F-1 完成1
三菱F-1 完成2
デカール定着から1日おいて、クリアーにつや消しを混ぜたものを全体に吹きました。
本来ならば、2〜3日はデカール乾燥に費やしたいのですが、 静岡までの日程が迫っているので余裕がありません。
空自の機体は近くで見るとほとんどつやがない機体が多く見うけられます。 また、使い古された機体を表現したかったので「つや消し」の機体で仕上げました。
キット発売から10年も経って、何とか完成までたどり着けました。
空自の記念塗装機はどうにも好きになれないのが多いのですが、 この機体には好感が持てます。特に胴体に吊るした増槽には 築城基地で使用した歴代の機体シルエットが描かれています。
1/72では見るのにつらいサイズなのが残念です。


5月11日

<74式戦車>
いよいよベースの制作です。
実は一度ベースを作りましたが、スチレンボードと木枠の接着不充分のために 浮いてしまいました。
どうしようもないので、ベースからスチレンボードを剥がして再度つくり直しました。
ベースへスチレンボードを積層
まず写真パネルをあらかじめウッドブラウン系のペンキで塗装しておきます。
ベースは一杯まで作らずに周囲15mmほど残しました。 その方が移動のときに手をかけやすいのと、単に私の好みからです。
その上にスチレンボードを積み重ねて大まかな段差を作ります。 スチレンボードは隙間がないよう全面に木工用ボンドを塗り、 その上に雑誌を重石代わりに積み重ねて2日ほど接着時間を置きました。
もう二度と接着不良はごめんなので慎重に行います。

その後、紙粘土をスチレンボードの上に伸ばすように塗ります。 新雪のイメージでなだらかに積み重ねました。
次に、重曹を茶漉しで振いながらまんべんなく雪を降らせました。
74式戦車をベースの上に置き、固定する位置を決めます。 戦車本体にあらかじめ3mmナットを固定してあるので、ベースの下からキリで穴を あけ、その穴から3mmねじを使って戦車を固定します。 これでめったな事ではベースから離れません。
ベース

74式戦車 完成1
次に74式戦車の足回りを中心に重曹の雪を付けていきます。 これは実際の写真を見ながら不自然にならないように行いました。
起動輪直前にある除雪板は雪に覆われてほとんど見えません。 また、転輪の側面は独特の感じで雪がまとわりつきます。
一方、キャタピラと接するゴム部は雪がほとんどつきません。 車体上面も雪が固まるところは無いようなので、付けませんでした。

仕上げは砲塔上部にある演習用の車体番号板です。
これはタミヤから発売されている陸自デカールの中にあるステンシルを使用しました。
プラバンにデカールを貼ってもよかったんですが、 スキャナーでデータを取りこんでインクジェット専用紙に出力したものを 切って使いました。
固定用のバンドはマスキングテープの細切りです。
最後にアンテナを延ばしランナーから作って接着。 アンテナ感度は垂直もしくは垂直偏波がベストですが、写真を見ると このような位置が多いようです。また、見た目もこのほうが精悍に見えます。
74式戦車 完成2


以上で私の制作記は終了です。
お付き合いいただきありがとうございました。
静岡ではぜひトライアングルのブースにお立ち寄りください。 冷やかし大歓迎です。


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