『この一年のこの一作』投票結果 |
今回の展示会のテーマは“この一年のこの一作”でした。
当会会員が制作した作品のうち、各会員の“この一年で会心の一作!”と
胸を張れるものをそれぞれ1点づつ展示しました。
いえいえ、展示するだけじゃつまらない!
来場してくださった方々のハートに一番残った作品はどれだったのか?
みなさんに投票していただきました!
さて、結果はいかに!?
それでは、まずエントリー作品のご紹介から...
|
エントリーNo. A
|
エントリーNo. B
| ||
エントリーNo. C
|
エントリーNo. D
| ||
エントリーNo. E
|
エントリーNo. F
| ||
エントリーNo. G
|
エントリーNo. H
| ||
エントリーNo. I
|
エントリーNo. J
| ||
エントリーNo. K
|
エントリーNo. L
| ||
エントリーNo. M
|
|
それでは、結果発表です!
|
A
| B
| C
| D
| E
| F
| G
| H
| I
| J
| K
| L
| M
| |
k
i s i m o t o | 石井
| る
l ぷあんてな | 按針
| 安達
| ア
ル フ ァ | 野馬
| h
e x a g o n | W
i l d R i v e r | h
a w k | たけ蔵
| s
a t o | 荒★☆
| |
スバラシイ仕上り
| 14
| 11
| 19
| 25
| 8
| 9
| 10
| 4
| 44
| 15
| 27
| 5
| 1
|
楽しんで作ったのね
| 20
| 14
| 11
| 17
| 22
| 13
| 25
| 19
| 15
| 18
| 11
| 11
| 9
|
あんたも好きねぇ
| 6
| 14
| 8
| 12
| 12
| 6
| 11
| 3
| 18
| 7
| 10
| 5
| 1
|
この発想面白いよね
| 31
| 3
| 4
| 4
| 2
| 15
| 14
| 10
| 17
| 3
| 3
| 2
| 9
|
合 計
| 71
| 42
| 42
| 58
| 44
| 43
| 60
| 36
| 94
| 43
| 51
| 23
| 20
|
まず、全ての得票を合計した『総合得票』上位です。
|
第1位
94票 WildRiverさん
第2位
71票 kisimotoさん
第3位
60票 野馬
|
それでは<fig.1>を見てみましょう。
WildRiverさん、王者の風格か2位に20票以上の大差をつけて第1位です。
各評価項目で平均して票を得ていることに加え『仕上り』の項目でダントツの票(fig.2参照)を
得ているのが効いているようです。やはり“魂はディテールに宿る!”投票してくださったお客さんにも
その“魂”がはっきりと見えたのでしょう。
2位のkisimotoさんの場合も『発想』の項目で他をよせつけない高得票(fig.5参照)が
この結果につながったようです。
ま、お遊びの投票ですし、項目も分析を前提に作ったものじゃありませんので、正解とか
今後のモデリングの参考にはならないかもしれませんが、グラフを見るのもおもしろいので
いろいろあれこれと自己流分析をしてみるのも面白いかと思います。
|
<fig.1>
|
さて、いよいよ評価項目ごとの結果です。
|
<fig.2>
|
まずは『スバラシイ仕上り』です。
この評価項目は順当に三大テクニシャンがゴールド(WildRiverさん)、シルバー(たけ蔵さん)、ブロンズ(按針さん)を獲得しています。
異議は出ないところでしょう。
ここで注目すべきはブロンズのたけ蔵さんの『駆逐艦 神風』だと思います。
この作品は210mm×70mmと小品でした。全13作品中1or2番目の小ささだったのではないでしょうか。
ぱっとテーブルを見て、そのグレーのカラーリングもあいまって一番目立たない作品であったと思われます。
その作品が按針さんの超絶ディテール、実機写真と見まごうカラーリングのカタリナを凌いで
シルバーを獲得したのは、やはり“圧縮された精密感の見事さ”に加えて
ストーリーを描いてあった事がその理由であったと考察します。
もちろん、作品および対象(モデル:神風と言う実際の艦船)への親愛と
そのことを告白した作品カードの文面が、一歩前へ出ていたということでしょうか。
|
<fig.3>
|
次に『楽しんで作ったのね』の評価です。
1位に私 野馬、2位安達さん、3位kisimotoさんとなりました。
ここで注目すべきは、レーダーチャートが円形に近いと言うことです。
つまり、票が分散し得票数が僅差であった...順位が逆転してもおかしくない状況であった、ことといえるでしょう。
さて、そんな中で1位〜3位作品が票を得たのか?ですが...
まず1位のTriceratops。アイテムが『恐竜』という認知度が広いものであった事はもちろんですが、
添えた作品カードの内容が、“いかに作ったか”ではなく“どんな気持ちで作ったか”に
より重点が置かれた。ことによるものと考えます。もし、この考えが間違っていなかったとすれば、
今回「作品カードは作品の一部」とした方針が間違っていなかった。となると思います。
2位は、とにかくデカイ!そして、「デカイものでお客のハートをガッチリさ!」との
安達さんの普段からの主張がはまったものと思われます。
そして3位、kisimotoさんの『陸軍撃墜王列伝』は、“見せる”ことへの工夫のみならず、
自分が“見たい”ものを実現したこと、また、「書店で地図を見た瞬間に“ひらめいた”」と
いう『神様が降りてきた瞬間』を大切にしたことが共感を呼んだのだと思います。
|
<fig.4>
|
『あんたも好きねぇ』への評価です。
この評価項目、『あんたも好きねぇ』の言葉のあとに『マニアちゃう?』という
キーワードが付いていました。
その結果、
1位 『砂漠の幌馬車隊』WildRiverさん 2位 『ピアッジォP108』石井さん 3位 『PBY-5Aカタリナ』按針さん 3位 『AC130』安達さん との得票になりました。
『砂漠の幌馬車隊』、あれだけブラッドレーを大量生産すれば、ブラマニアと思われても
仕方がないでしょう。また、細部にいたってはスキゾ的でもあります。(誉めてるんですよ!)
『ピアッジォP108』...誰も知らないって!とは認識不足でしょうか?(これも誉めてるんです。)
『PBY-5Aカタリナ』は、マニアか?色の重ね方、白黒写真を意識した表現の考察がマニア心と
思われたのか、それとも、あちこちにちりばめられたpin upがそう感じさせたのか...僕には判断できません。
『AC130』デカすぎ!
|
<fig.5>
|
そして、『この発想面白いよね』です。
これは順位は表記しません。(グラフ見ればわかるしね。)
あのWildRiverさんに「すわ、ダブルポイントか?」の勢いでkisimotoさんの
『陸軍撃墜王列伝』がTopの得票です。
さて、ここで“僕”が注目したいのは、荒★☆さんの作品、ソッピース キャメルの
アクロバット飛行を表現した作品です。
実は荒★☆さん、展示会2日間のうち参加は1日だけでした。つまり、2日間フルで展示したとしたら
得票は2倍と単純に考えて、『18票→2位の得票』となります。
もちろん、この推測は冷静かつ公平な判断ではありませんが、1日だけの得票数としては
かなりの高得票であることは事実です。
ここで、また目を<fig.5>に向けてみると、10票以上の上位作品はいずれも
情景、あるいはなんらかの『世界観』『空気感』を表現した作品であることに気がつきます。
それ以外の作品が「単体」または「ほぼ単体」の作品であり、得票数が5票以下で
あることがその差異を浮き彫りにしていると感じます。
あくまで『この発想面白いよね』は評価項目のひとつでしかありません。
しかしこの結果は、
作者のなかの妄想、内に湧いた世界観を人に伝えるためには“わかりやすい”カタチ
にして出力する『もう一筆』が必要であることを証明しているように感じます。
|